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2008年05月08日

カラクイ削りにチャレンジ

(ここまでにいたる経緯は、前回の記事参照

プロの技を伝授してもらうことになったあや。
親方は、カラクイ削りに必要な道具を棚から出してきた。

必要な道具は、「ヤスリ」と「ハンドドリル」。
カラクイは木製だけど硬い黒檀を使っているから、ヤスリは木工用ではなく鉄鋼用のものを使うこと。じゃないと、削るのにすごく時間がかかってしまうからね。
  
普通、職人が使うヤスリは30ミリの鉄鋼用だけど、重くて扱い辛いので、カラクイ削りに慣れるまでは、小さいヤスリを使おう。



  

ふんふん・・・(メモ)



あと、ハンドドリルはφ1mmのものを使うと、2号絃にちょうどいい大きさの穴が開くよ。1.5号絃や1号絃などの太い絃を使っている人は、φ1.2mmで空けるといい。



親方はカラクイの削り方を、あやに実演してみせるのでした。



まず、カラクイを少しだけ荒削りする。もちろん、この時点では棹の穴に差し込んでも入らない。

棹にねじこむように回しながら押し入れると、棹とこすれてテカテカする部分ができるのが見えるかな?



  

ちょっと見えにくいけど・・・、確かに、他の部分よりはテカっってます!



摩擦でテカテカするということは、そこがひっかかって先にすすまないってことだから、この部分を削る。削りすぎると戻せないから、慎重に少しずつ、カラクイをまわして削る面を移動させながら削ると失敗が少ないよ。同じ面ばかり削るとそこだけが凹んでしまうから気をつけて。

カラクイを削る作業のポイントは「あわてず少しずつ」だ。
削る→はめてみてテカテカする接触ポイントを探す→削る・・・
という風に根気よく繰り返すと、良いカラクイができてくる。
  
絃を通す小さな穴は最後にあけること。カラクイを取り付ける場所によって、穴の位置もそれぞれまちまちなんだ。それも、巻き戻りを防ぐ工夫だね。



キュッキュ。
親方が削る作業を何度か繰り返したカラクイを棹へ。ぴったりはまった。
あやが近くで見せてもらっても隙間なくはまっている。

お~!!完成ですね!(≧▽≦)



うーん・・・。
サイズは合ってるが、バランスが悪いかな。



バランス?



うん、上のカラクイと同じくらいの長さになるほうが美しい



ウツクシイ・・?
私にはほとんど同じに見えるんですけど。。



あと、先のほうが少し太いからもう少し削る



再び、ガリガリとカラクイを削り出す親方。
削る、はめてみる…を繰り返し「もう少しだな」と職人らしい呟き。
カラクイを押さえる左手が痛そうだ。

もともと、カラクイは「削り済み」という概念はなかったよ。自分で削るのが普通だったし、沖縄には調整してくれる三線屋もたくさんあるからね。だけど、三線が普及してきて、自分で削るのが難しい人や、三線屋が近くにないという人も出てきて、削って出そう、という試みがなされたんだ。
まあ、それでも8割ぐらいのフィット感しかないから最終的な調整は結局自分で削ることにはなるんだけどね。
  
もちろん、うちではカラクイを調整して出荷しているよ。ただ、人工B以下(トライアル含む)の三線は沖縄県内の工場で組み立てた状態で入荷してくるから、カラクイはそこが取り付けた状態になっている。出荷する際に調弦するので、おかしいときは直しているけど。



すっごい原始的なんですね。
カラクイは棹に刺さってるだけだし、ネジみたいになってたら簡単に戻ることもないのに...
それに、削るのも“鉛筆削り”みたいに、入れたらウィーンって削ってくれる小さい機械とかあればいいのに



この現代っ子め(苦笑)



だってこれじゃあ“ヒマな人”にしか出来ないじゃないですか。



なんですと!?Σ( ̄□ ̄!!
ヒマな人ではなく三線を愛する人にはできるの!!



三線を愛する人・・・(遠い目・・)



・・・ま、まあ・・・。
時間がない人や、自分で削るのはちょっと心配という人は、うちに依頼してくれたら削るよ。
もちろん、そのときは棹も持ち込みしてもらうんだけど。



カラクイの削りをお願いするためにわざわざ棹まで持ち込む人いないんじゃないですか~??



このおバカ娘っ!(`D´#)
カラクイのためだけに訪れる常連さんもいるんだよ。



そ、そうなんですかぁ...



さて・・・。レクチャーはここまで。
次は、実際に削ってみよう。



はい。やってみます!







どうかな?最初は時間がかかるかもしれないが、慣れてくると1本10分くらいでできるようになる。
カラクイが戻ってイライラするよりは、ちゃちゃっと自分で調整した方がすっきりするよ。



はい。



カラクイはそのほとんどの素材が黒木(黒檀)なんだ。
棹の素材が樫やゆし木の場合、カラクイの方が強い(硬い)から、最初のうちはしっかり止まっていても、使用していくうちに棹の穴が広がってしまうことがある。それによってカラクイが戻りやすくなってしまうこともある。

棹とカラクイの強度を合わせるなら、棹と同じ素材のカラクイをつけた方が相性はいい。だけど、それでは棹とカラクイの組み合わせばかりに気を使ってしまうことになるから、削り方を覚えて穴に調整できるようにしておいた方が得策だね。







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